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東京高等裁判所 平成9年(ネ)3635号 判決 1998年6月17日

B事件控訴人、A事件被控訴人(第一審原告)

池田実

B事件控訴人、A事件被控訴人(第一審原告)

神矢努

B事件控訴人、A事件被控訴人(第一審原告)

名古屋哲一

B事件控訴人、A事件被控訴人(第一審原告)

徳差清

右四名訴訟代理人弁護士

大口昭彦

伊東良徳

遠藤憲一

鈴木達夫

A事件控訴人、B事件被控訴人(第一審被告)

全逓信労働組合

右代表者理事(中央執行委員長)

高頭進

右訴訟代理人弁護士

小池貞夫

尾崎純理

小沼清敬

主文

本件控訴をいずれも棄却する。

A事件について生じた控訴費用は同事件控訴人の負担とし、B事件について生じた控訴費用は同事件控訴人らの負担とする。

事実及び理由

一  第一審原告らは、「原判決中第一審原告ら敗訴部分を取り消す。第一審被告は第一審原告らに対し、それぞれ五〇〇万円を支払え。第一審被告の控訴を棄却する。」との判決を求め(原判決中第一審原告ら敗訴部分につき一部控訴)、第一審被告は、「原判決中第一審被告敗訴部分を取り消す。第一審原告らの請求を棄却する。第一審原告らの控訴を棄却する。」との判決を求めた。

二  事案の概要は、次に改めるほか原判決の事実及び理由中の第二に示されているとおりである。

1  四頁九行目(本誌七二五号<以下同じ>60頁3段11行目)の「犠牲者救済規定」を「全逓信労働組合犠牲者救済規定」に改める。

2  二七頁七行目(64頁1段18行目)の「求める」の次に「(原審で右請求が全部棄却されたのに対して第一審原告らが控訴の対象としたのは、右平成五年一月末日までに支払われるべきもののうちの五〇〇万円の支払請求の限度である。)」を加える。

三  当裁判所も、第一審原告らの請求のうち原審が認容した部分は理由があるが、その余は理由がないと判断する。その理由は、次に改めるほか、原判決の事実及び理由中の第三に示されているとおりである。

1  三〇頁一行目(64頁3段4行目)の「(」から二行目(64頁3段6行目)の「)」までを削る。

2  三一頁五行目(64頁4段4行目)の「組合員資格」の前に「第一審被告の規約三九条二項で定められているとおり」を加え、七行目(64頁4段8行目)の「困難である」を「できない(第一審被告の主張は、第一審原告らに対する利益処分の撤回にほかならないが、これを認めるべき特段の事情の主張立証はない。)」に改める。

3  三二頁八行目(64頁4段31行目)の「給与改定」を「給与改訂」に改める。

4  三三頁一行目(65頁1段6行目)の「または」を「又は」に、五行目(65頁1段14行目)の「規定よれば」を「規定によれば」に、六行目(65頁1段17行目)の「裁量」を「後記2のとおりの裁量」に、「(ママ)七行目(65頁1段18行目)の「でき、」を「できる。」にそれぞれ改め、八行目(65頁1段21行目)の「趣旨」の次に「(前記九頁九行目(61頁2段18行目)から一〇頁三行目(61頁2段28行目)までを参照)」を加える。

5  三五頁二行目(65頁2段20行目)の冒頭から「場合」までを「逸脱していて、組合員個人の権利が著しく害されていることが明らかな場合等」に改める。

6  三五頁四行目(65頁2段25行目)末尾に続けて「第一審被告の犠救規定一八条本文に「満六〇歳に達するまで」とされているのは、支給の枠を規定したにとどまり、この規定文言をもってしても、犠救制度の運用が第一審被告の自主的判断にゆだねられているとの右判断を左右するものではない。なお、労働組合の自治に対する司法権の介入は、抑制的なものであるべきである。」を加える。

7  三六頁二行目(65頁3段10行目)の「原則とし」を「原則とすることが確認され、その反面として」に、三行目(65頁3段12行目)の「の取扱基準が確認されていたことが」を「するのが、同全国大会で予想していた取扱基準であったものと」に改める。

8  三六頁八行目(65頁3段23行目)末尾に続けて「第一審原告池田、同神矢及び同徳差は退職金及び加算金相当の犠牲者救済を受けていないが、これは、同人らが第一審被告の組合員喪(ママ)失を容認できないとして、第一審被告からの支払を受けないでいる結果にすぎないことが弁論の全趣旨により認められる。右救済が未了であることをもって、右裁量の範囲を逸脱しているとすることはできない。」を加える。

9  三八頁六行目(65頁4段30行目)の「のとおり」を「とおり」に改める。

四  本件控訴はいずれも理由がない。

(裁判長裁判官 稲葉威雄 裁判官 鈴木敏之 裁判官 塩月秀平)

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